これを読むと、逆にもっと詳細な経済の本が読みたくなった:細野真宏 「「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?~世界一わかりやすい経済の本~」


これまた読書会で教わった“「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?~世界一わかりやすい経済の本~”。
実はよく行く(といっても二回)読書会では、よく経済の本とか自己啓発本とか紹介される。自分では絶対読まないから丁度いい機会だ、と思いつつ、家に帰るとケロリと忘れ。
でも今回は“年金”ってところにぴーーんと来て、図書館にもあったし借りてみた。

うん 確かに“世界一わかりやすい”って感じだった。
普段こんな本を読まない私だって知ってるよ!というのが大半だったし。
特に驚いたのが

「年金の保険料」について、「銀行預金のように自分の口座に積み立てられている」と思っている人が意外に多いことです。

(p136)

というくだり。
嘘でしょ!?じゃあなんで、“少子化だから問題”とか“払い損になる”とかってマスコミが騒いでいると思ってるのかね?と思ってしまった。

というか、年金制度の話って、高校の時に習った気がするし。
などなどと、私にとって目新しいことがなかったのが残念。
あ でも特筆するべきなのは、何歳から受け取るとお得かってところかな。
それは以下の通りだそうな;

<通常は65歳から受け取るのだが、60歳からでも受け取れる>
・60歳から受け取る→月々にもらう年金が減るが、早く死んでも払い損が少ない
 ⇒75歳で死んだ場合、60歳から受け取るのが一番得!
・65歳以上から受け取る→月々にもらう年金が高い
 ⇒81歳以上長生きした場合、70歳からもらうのが得!

ちなみに、2007年の日本人の平均寿命は

 男性:79.19才

 女性:85.99才
う~~ん これは自分の死期を知らない限り、難しい選択ですな。
最後に、本書の構成をもうちょっと触れておくと、タイトルが“年金”となっているが、実際に年金の話になるのは本の半分くらいにいってから。
どちらかというと、“年金”の話というよりも、どうやって情報を処理するのか、ひいては“数学的思考”についての話だった。
なので“年金”というのも、その数学的思考の応用編といった態で紹介されている(気がする)。
この数学的思考もね。
うん。まあ。
正直、散々、論文を書いてきて培ってきたなぁと思った。この本を読んで、特に。
だから、このままこういう考え方で物事をとらえていけばいいのね、という再確認というか、背中を押された感じというか、そういう意味では良かったかも。


細野真宏 「「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?~世界一わかりやすい経済の本~」 2009年 扶桑社新書

コメント

タイトルとURLをコピーしました