グッピーって名前が好きじゃない:汀こるもの 「まごころを、君に」


なんだかんだ文句はいいつつも、予想通りというか、やっぱり読んでしまったTHANATOSシリーズ。
双子設定に魅かれて読むという、ミーハー根性まる出しで読みました。

てなことで、話がどうちゃらこうちゃらは割とどうでもいい。
美樹くんと真樹くんと刑事さんが出てくれば、それでよし。
そして当たり前のことながら出て来たので、それはそれでよし。

で終わってしまうとあまりになんなので、ざっとしたあらすじはというと。

生物部でいじめにあって自然科学部に移ってきた柳瀬を不憫の思った自然科学部は、文化祭で生物部をぎゃふんと言わせてやろうと立ちあがる。
といってもグッピーのブリーダーである生物部に対して、まったく魚の知識がない自然科学部は美樹の指導を仰ぐことにする。

そんな折に真樹が付き合いだした相手の子は、なと生物部の部長の妹。
なんだかんだで文化祭がやってきて、柳瀬の報復へと生物部に乗り込んだ美樹は毒舌の限りを尽くす。
そしてタナトス気質な美樹だけあって(というかそうじゃないとそもそも話が始まらない)、その後、生物部で爆発事件があって部長をはじめとして何人かが亡くなり、怪我人も現れる。

例によって例の如く、魚に関する蘊蓄がだーーーと並び、ついでに憶測なのか真実なのか分からない調子の文章がつらつら書き連ねられていて、最後の犯人の告白で、「あ、やっぱりこの人が犯人なのね、はいはい」と再確認をする始末だった。

なんでかな。京極夏彦の蘊蓄は面白く読めるのに、このシリーズの蘊蓄は割としんどいよ。やっぱり妖怪と魚じゃあ、根っからの文系の私としては妖怪に軍配があがるんだろうな。


汀こるもの 「まごころを、君に」 2008年 講談社

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